合指症
1. 合指症とは
合指症とは、隣り合った指の一部または全部が癒合(くっついている)している状態です。皮膚と軟部組織だけが癒合している皮膚性合指と、骨まで癒合している骨性合指に分けられます。
また、癒合の高さにより部分合指と完全合指に分けられます。手では第3-4指(中指―環指)間、足では第2-3趾間に多く発生します。アペール症候群に代表されるような症候群に伴う症状の一つとして、合指症を認めることがあります。
2. 合指症の治療方法
一般的には生後1歳前後にくっついている指の分離手術を行います。指を分離したあとは、水かきの部分を皮膚の短冊(皮弁)で覆い、指の側面を植皮で覆います。植皮の皮膚は足のくるぶし付近や足の付け根などから採取します。
3. 合指症の治療の効果
治療は機能面と整容面の改善を目的として行います。皮膚性合指では合指の分離によりそれぞれの指の動きは良好に獲得できます。完全合指や骨性合指では変形や動きの制限が残る場合があります。また、成長に伴ってきずあとにひきつれが生じることもあるので、修正手術が必要となる場合があります。