一般社団法人 日本形成外科学会

社会保険委員会

再建を目的とした自家脂肪注入に対する適正施行基準(2017年版)のお知らせ

自家脂肪注入ガイドライン作成委員会
委員長 関堂 充

日本形成外科学会では、日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会と共同で再建を目的とした自家脂肪注入に対する適性施行基準を策定いたしました。

 自家脂肪注入術は、形成外科領域において顔面半側萎縮症などの変性疾患、外傷後の皮下軟部組織欠損、薬剤性脂肪萎縮(HIV治療などによる)、乳房再建後小修正などに広く用いられている方法です。比較的小さな欠損・変形には簡便で有用な方法であり全世界的に広く行われている手技で、安全性も確立しています。
 しかしながら本邦では未だ保険収載されていないこともあり、これまで導入に慎重な施設も少なくなく、また実際の手技も様々であると思われます。

 社会保険委員会では、会員からの要望を受け、平成30年度診療報酬改訂に向けて本技術を外保連試案に登録した上で重点項目として厚労省に要望しております。
 そこで、学会として基準が必要と考え、乳房オンコプラスティックサージャリー学会と合同委員会を立ち上げ、再建を目的とした施行基準を策定した次第です。

 なお、本施行基準はあくまでも再建目的とした脂肪注入が対象であり、美容など私費診療を対象とするものではありません。


再建を目的とした自家脂肪注入に対する適正施行基準(2017年版)