形成外科で扱う疾患


陥入爪

1. 疾患の解説

陥入爪は主に足の爪甲(いわゆる爪のこと)の側縁が外側の皮膚に食い込んで、痛みと炎症を起こす状態です。疼痛や側爪郭の発赤腫脹、感染、不良肉芽などの症状を生じます。第一趾に発生することが多く、原因は深爪や靴であるとされています。

治療には保存療法と手術があります。前者には爪の切り方や靴の選択、足の衛生管理などのフットケアから、爪甲側縁保護、そして形状記憶合金プレートや超弾性ワイヤーを用いた爪矯正までが含まれます。

陥入爪は保存療法でも手術でも再発率が高いことが知られています。手術では術後に爪甲の幅が細くなる場合や、爪甲周囲の軟部組織の膨隆変形、疼痛、および爪甲の生長障害を生じることもあります。また、爪棘や表皮嚢腫の出現など、爪母処理に由来する合併症の発現も少なくありません。

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2. 治療法

(1)爪矯正

彎曲した爪甲の矯正には超弾性ワイヤーが有効です。爪の先端より2mmほど手前の爪甲に注射針を用いて二ヶ所孔を開け、超弾性ワイヤーを通します。数ヶ月毎にワイヤーを入れ替え、爪床が平坦化するまで矯正治療を行います。(爪矯正は、自費治療になります。)

(2)手術的療法

爪甲側縁保護や爪矯正などの保存療法を一定期間行った後、再発を繰り返す、または保存療法が有効でない場合には、手術を行います。

手術は以前より、爪床・爪母・側爪郭を楔状に切除する方法が行われてきました。最近は爪母のみを切除する方法も盛んに行われるようになりました。メスで切除する以外に、フェノールやレーザーで爪母を破壊する方法もあります。

術後は少なくとも半年間の経過観察を行って、再発や合併症の出現がないことを確認する必要があります。

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