形成外科で扱う疾患


顔面片側萎縮症(ロンバーグ病)

1. 疾患の解説

進行性顔面片側萎縮症(ロンバーグ病)は、顔面の三叉神経の支配領域を中心として、顔面片側の軟部及び骨組織が進行性に萎縮していく疾患です。現在、原因は不明とされています。通常は、顔面の感覚や運動障害は見られず、顔面の整容的修復が主たる治療目的となっています。

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2. 治療法および期待される効果

顔面の整容的改善を目的として、脂肪や筋膜の移植や美容外科的な手術が行われます。変形が重度の場合は、病変部より離れた部位より、健常で豊富な軟部組織を血管を付けた状態で移植する方法(遊離皮弁)が望ましく、その場合は、長期間においても移植した組織が吸収または萎縮することは少なく、良好な結果が得られます。移植される組織は、鼡径部、肩甲部、大腿部、腹部等から採取されるのが一般的です。

若年で本症状が出現した場合、顔面骨の成長障害が生じる可能性が高く、眼球が陥凹したり、鼻や口角部が偏位したり、不適切な噛み合わせ等が生じます。その場合、骨移植や顔面骨の骨切り術が必要となります。

最後に、本疾患の外科的治療は、萎縮症状の進行が停止、あるいは終了した後に開始することが原則とされています。しかし、本疾患は、幼少時から青年期に症状が出現することが多く、患者さん及びその家族の精神的負担を考えますとと、症状の程度により進行が停止する前であっても、治療を始めても良いと考えられています。しかし、成長期に大きな手術を行うと、その影響により、顔面骨を中心とした成長障害の可能性があり、治療方法の選択や開始時期について、担当する形成外科医と十分に相談することが重要です。

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