形成外科で扱う疾患


類皮嚢腫

1. 疾患の解説

眼、鼻の周囲、耳後部、口腔底などの顔面領域に好発する円形の良性腫瘍です。全身のどこにでも発生しますが、顔面以外では卵巣や腰椎での発生の報告もあります。顔面では眼窩上外側の発生が最も多いとされ、出生後、早期に見つかることが多いです。一般に無痛性で表面が平滑、皮膚との癒着はありませんが、骨膜との癒着がある場合が多いです。時に頭蓋内へ連絡していることもあります。腫瘍の発育は殆どないか、緩徐ですが、外傷などを契機として増大したり,炎症を起こすこともあります。嚢腫の内容は毛髪と脂質を含みチーズ様、クリーム様などと表されます。嚢腫発生時期によって、乳児に見られる限局した浅い類皮嚢腫と、思春期から成人に見られる深い類皮嚢腫を臨床的に分ける場合もあります。鑑別すべき疾患としては、類表皮腫、毛髪嚢腫、神経線維腫、石灰化上皮腫、粉瘤、奇形種などがあります。

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2. 治療法

手術による摘出が原則です。嚢腫が皮下に限局して存在する場合には単純摘出で再発もほとんどなく良好な結果が得られます。しかし、脳内への連絡が疑われる場合には、CTやMRI検査などを行い、手術方法を選択しなければなりません。脳内に及んでいれば開頭が必要になることもあります。手術時期については定まったものはないですが、乳幼児期で腫瘍が小さく、症状がない場合には経過をみる場合もあります。

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