形成外科で扱う疾患


ボーエン病

1. 疾患の解説

皮膚は一番表側にある表皮とその下にあるややしっかりした組織である真皮で構成されています。その下が皮下脂肪です。ボーエン病と言うのは皮膚(または粘膜)の表皮内部に生じる癌の一つで、表皮内に病変が留まっているものを表皮内癌と言います。いわゆる早期癌です。ボーエンと言うのは医師の名前です。ボーエン病を生じた皮膚は赤く、時にムラがありますが境界は明瞭で通常は一個だけ生じます。形は円形であったり地図状だったりします。表面はざらざらで細かいフケのようなものが付着していますが、比較的平らです。時に隆起性になることもあります。米粒大の小さなものから手の平ぐらいの大きさやもっと大きくなることもあります。体幹部や下肢、陰部に多く発生します。専門家が診ると診断がつくことが多いのですが、他の皮膚病との鑑別は必ずしも簡単ではありません。また進行すると真皮内に癌が浸潤し体を蝕みます。これも広い意味でボーエン病ですが、区別して、ボーエン癌と呼ぶこともあります。さらに進行するとリンパ節転移や内蔵転移をおこし、ついには死に至ります。

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2. 治療法

(1)表皮内癌としてのボーエン病

ボーエン病は初期なら病変を切り取って完治することがほとんどです。手術は病変が小さければ切り取ったあと、傷を直接縫い合わせて閉じることもあります。病変が5センチメートルとか10センチメートル以上ですと切り取った後の皮膚欠損が大きく、複雑な形の皮膚欠損となり直接縫合することはできないこともあります。そういう場合は、植皮術や皮弁形成術で修復が可能です。植皮術と皮弁形成術のどちらが適しているかは患部の状態により決定します。

(2)ボーエン癌

表皮内癌より進行したボーエン癌であるときは、病変の切除と植皮や皮弁で修復することに加えリンパ節郭清術を組み合わせることがあります。また状況により放射線療法、抗癌剤の投与、レーザー焼灼、冷凍凝固療法などが行われることがあります。

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3. 治療により期待される結果

ボーエン病はきちんと治療すれば完治する可能性が高い病気です。しかし放置すれば死に至たる癌であることを忘れてはなりません。また病変を切り取った後の傷跡に、拘縮や外観の問題が生じることがあります。その場合、形成外科的な手法による改善を検討します。

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