形成外科で扱う疾患


ガングリオン

1. 疾患の解説

ガングリオンは関節包や腱鞘を発生母地とし、粘稠なムコ多糖類を含む単房性ないし多房性の貯留嚢腫(ゼリ-状ないし水飴状の内容物)です。病因は、滑液膜のヘルニア説、真性腫瘍説、線維性組織のムチン様変性説などの諸説があります。現在では、線維性組織のムチン変性説が広く受け入れられています。

手、特に手関節に多くみられ、手の軟部腫瘍の中で最も頻度が高いとされています。腫瘤の大きさは、米粒大からピンポン玉ぐらいまでの様々な大きさの腫瘤がみられます。多くの場合症状はありませんが、神経が圧迫されると痛みが出現することがあります。

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2. 治療法

自然に消褪することもあるため、無治療で経過を観察することもありますが、一般に治療法は保存的療法と手術療法があります。

1. 保存療法

注射針を用いて腫瘤の内容物を穿刺吸引します。穿刺吸引後にステロイドの薬物の注入を行なうこともあります。
その他に、圧挫などによりガングリオンを押し潰す方法もあります。

2. 手術療法

嚢腫を摘出する方法です。一般的には伝達麻酔下で、嚢腫直上で皮膚に切開を加え直視下に嚢腫を摘出します。
最近では、内視鏡を用いた鏡視下切除術も行われてます。

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3. 治療により期待される結果

保存療法はいずれも根治治療ではなく、再発率は20~64%とされています。穿刺吸引後にステロイドの注入を行なった場合の再発率は約20%とされています。

手術療法は根治療法ですが、若干の再発があるとされており、時に切開部の瘢痕が目立つことやその周囲の知覚鈍麻を生じることもあります。

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