形成外科で扱う疾患


切断指再接着

1. 切断指の適切な処置について

切断された指は、

  1. 温めない
  2. 乾かさない
  3. 汚さない

ことが重要です。

切断指は、まず湿ったガーゼで包んでからビニール袋に入れます。さらに、そのビニール袋を外側から氷で冷やした状態で保存することが万全の方法です。冷凍保存は、凍傷により組織を損傷するため避けて下さい。

次に、手術開始時間を遅らせないことが必要です。これまで、切断後24時間以上放置された指の再接着に成功した例も数多く報告されていますが、指の切断後は、切断指に適切な処置を行った後、できるだけ早く設備の整った病院に連絡をして下さい。

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2. 手術方法

断端部の挫滅された部分を切除します。次に、骨の固定および腱の縫合を行い指の全体的な形態を復元します。さらに、手術用顕微鏡を用いて、神経と血管(動脈と静脈)を順次縫合します。神経では、神経線維束を正確に縫合して術後の知覚回復を計ります。また、血管の縫合は、切断指に血行を再開させるため特に重要です。これらの神経や血管は、直径が0.5mmから1mmと極めて細いため、顕微鏡を使って組織を10倍から20倍に拡大した上で、特殊なピンセットと縫合糸を用いて縫合します。

このような微小血管外科のデリケートな手術操作により、元来の指機能と形態が再獲得できます。

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3. 再接着ができなかった場合の各種再建法

切断指の状態が悪く(例えば、挫滅が強い場合や、切断された指が見つからない場合など)再接着が不可能な場合や再接着が不成功となった例では、断端形成をせざるを得ない状況もあり得ます。

このような場合の再建方法として、後日、断端形成された手指に足指を移植(部分もしくは全体を必要に応じて選択する)して、良好な知覚と形態を有する手指再建法を選択することも可能です。この場合、足の機能障害は最小限にとどまり、歩行障害は生じません。再建時期については、随時可能ですので、専門医にご相談下さい。

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