形成外科で扱う疾患


合指症

1. 疾患の解説

合指症は、隣り合う指の水かきの高さが正常よりわずかに高いものから、指尖まで癒合しているものまで、さまざまな程度でみられます。癒合が皮膚・軟部組織のみの皮膚性合指、指の骨まで癒合する骨性合指、また、合指の高さにより部分合指と完全合指に分けられます。さらに、単一の指間合指と多数指間合指など、合指の及んだ範囲による分類もあります。ヒトの指は受精後34~35日に将来上肢となる上肢の先端の杓(しゃく)状のものができ、37~38日に末梢より分離して40日には個々の指の形に分離します。この分離が障害されたものが合指症と言われています。発生率は1000出生に対し0.3~1(1000~3000出生に1人)にみられます。手では中・環指間、足では第2・3趾間の癒合が多く、男に多い傾向を示します。合指は多くの異常を伴う症候群の1症状としてみることが多く、これらを含めると発生数としては手足先天異常の中で最も多い異常と言えます。

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2. 治療法

合指により指の発育が障害されたり、変形が強くなることが予測されるものは早期に分離術を行いますが、合指単独例は一般に生後1歳前後に分離術を行います。水かき形成が軽度の症例は、局所の皮膚を用いて分離を行います。しかし、合指症の多くは植皮術が必要となります。分離したそれぞれの指の太さを考えた方法で、また手術の傷跡によるつれを防ぐためにジグザグな縫合線となります。植皮は全層皮膚を用い、手・足の指は物理的外力が加わりますので、これに耐える皮膚で、また知覚回復、植皮片の色素沈着を考慮した植皮片が用いられます。植皮を必要とする、あるいは局所皮弁のみで分離が可能な場合など、病態によって治療期間は異なります。

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3. 治療により期待される結果

皮膚性合指症は合指の分離によりそれぞれの指の運動機能は良好に獲得できます。完全合指症、骨性合指症では指腹部・爪の変形、指の関節運動の制限、指長軸のゆがみを残すことがあります。

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