形成外科で扱う疾患


陥没乳頭

1. 疾患の解説

陥没乳頭は乳頭が突出せず、乳輪より奥へ引き込まれている状態で、美容・整容上もその形態が問題となります。また、もっと重要なことは、陥没した乳頭が妊娠しても突出してこない場合は授乳できずに、母親は乳房が腫って疼痛に苦しみ、乳児は乳頭をくわえられずにイライラするため双方にとってよくありません。従って、持続的吸引を用いた保存的治療に抵抗する陥没乳頭は手術により健常な状態を取り戻しておく必要があります。

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2. 治療法

乳頭陥没修正の基本的な考え方は、(1)陥没している乳頭を突出させ形態を良くし、再陥没しないようにする。(2)できるだけ授乳が可能なように授乳機能を温存する。ところにあります。

陥没乳頭の中でも、指で引き出すことにより突出できる軽症例では、手術的な修正も比較的容易ですが、指で引き出してもまったく乳頭が出てこないような重症例では修正が困難なことが少なくありません。一般に後者の場合、乳管を温存しようとすると陥没の修正が不十分になり、再陥没しやすく、乳管を切断すれば修正は容易ですが、授乳機能が消失してしまいます。

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3. 治療により期待される結果

軽症例では難波法(図1)などで修正できますが、重症例では引き出して無理やり乳頭の首を絞めて修正しようとすると、乳頭が壊死に陥り乳頭がなくなってしまい重大な合併症となります。その点、酒井法(図2)は乳管を十分剥離して引き出す方法で授乳機能も温存出来る良い方法ですが、十分熟練した術者が行わないと術後2~3週間でまたもとに戻ってしまったという例も聞きます。うまく行われた場合は修正された状態は持続します。

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