形成外科で扱う疾患


隆鼻術

最近の日本人の鼻形態が大きく変化してきました。中でも第二次世界大戦以降の栄養の改善は日本人の鼻の形態を変化させ、最近の10年間では日本における隆鼻術の方法が、いままでの単純な鞍鼻(目と目の間が低い)の改善のための隆鼻術から鼻先だけを持ち上げる等の鼻尖形成術に移行していることです。従って現在の隆鼻術は一般的な隆鼻術と軟骨等を用いた鼻尖形成術に分類されますが、ここでは一般的な隆鼻術について説明します。

現在使用されている隆鼻材料としては医療用シリコン(シリコンプロテーゼ)が90%占めています。その他には耳介軟骨や鼻中隔軟骨、肋骨、腸骨等の自家骨や、僅かですが側頭筋膜、手首の腱等を用いています。ここでは最も多く行われているシリコンプロテーゼによる隆鼻術について説明します。

シリコンプロテーゼによる隆鼻術

1.プロテーゼの形状

この手術で最も大切なところです。術前にレントゲンを撮り、鼻骨、鼻軟骨の高さ、形態を確認してプロテーゼを実際の鼻にフィットさせ患者の希望に合うように作製します。形状によりI型とL型があります。

(1)I型プロテーゼの適応
単純に目と目の間を高くして鼻筋を通す場合に使用します。
(2)L型プロテーゼの適応
鼻筋だけではなく鼻尖をあげる、軽度の鈎鼻、鼻唇角(鼻柱から上口唇の角度)を広げる、鼻柱を軽く前に出す場合に使用します。
2.麻酔

通常、局所麻酔下に手術を行うことが可能です。

3.切開

表面から傷跡が見えないように、鼻孔内を切開します。

4.術後の経過

テープにて鼻全体を固定します。プラスター(薄いギブス)などを使用する場合もあります。隆鼻術は、プロテーゼの固定をよくするために鼻骨の骨膜を剥離して骨膜下へプロテーゼを挿入します、術後に腫れを認めます。社会復帰までの日程に余裕が必要です。

5.シリコンプロテーゼによる隆鼻術が適さない人
  1. いつも鼻を触っている人
  2. 慢性鼻炎で常時鼻をかんでいる人
  3. 鼻骨が非常に高くて鼻尖の低い人
  4. 鼻が高くて段鼻の人
  5. 鼻骨が異常に低い人
  6. ギリシャ人の様に額から鼻を高く希望する人

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