疾患紹介~こんな病気を治します!


その他の疾患

腹壁瘢痕ヘルニア

1.疾患の解説

腹壁瘢痕ヘルニア
腹壁瘢痕ヘルニア

おなかには内臓を包むしっかりした壁(筋肉や筋肉の周りの膜)があり、これのおかげで内臓はおなかの中に収まっています。しかし、おなかの手術をした後などに、閉じたはずのその壁が何らかの原因で開いたりすると、その隙間から内臓が出て皮膚の下に達し、おなかの一部が膨らんだ状態になります。これを腹壁瘢痕ヘルニアと言います。

2.治療法および期待される効果


腹壁瘢痕ヘルニアの治療法

おなかの中の壁に出来た隙間を閉じ、内臓が出てこない状態にする必要があります。壁の隙間が小さい場合、単純に縫い寄せることが出来ます。単純に寄せるのが困難な場合や、単純に寄せても再発しそうで補強が必要な場合には、身体の他部位から採取した筋膜や、人工のメッシュやシートなどを移植します。

再発を防ぐために、手術後は腹帯などを数か月間着用するのが望ましいとされています。

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リンパ浮腫

1.リンパ浮腫とその原因

リンパ浮腫とは、様々な原因によるリンパ液の灌流の悪化により、次第に四肢にリンパ液が貯留し浮腫に陥った病態です。リンパ浮腫になると、軽度の外傷によって蜂窩織炎を起こしやすくなります。さらには炎症を繰り返すことでリンパ組織周囲線維化が進み、浮腫が不可逆的になり、最終的には皮膚の過角化を伴った象皮症となります。

原因としては、世界規模ではフィラリア感染によるものが最も多く、その患者数は数億人に達すると考えられています。本邦では悪性腫瘍に対する手術や放射線治療、あるいは外傷や感染による二次性(続発性)のものが圧倒的に多いですが、先天的にリンパ組織の発育が悪く、徐々にリンパ浮腫となっていくものも存在します。

2.治療

リンパ浮腫は早期に予防策を講じることで、進行を遅らせることが可能です。軽症例では弾性包帯やストッキング、マッサージなどの保存的治療が有効です。しかしながら、ある程度進行してしまった症例や、蜂窩織炎を頻回に起こすような症例では、保存的治療に加えて、外科的治療が有効です。

外科的治療としては、かつて行われていた患肢の減量手術にかわり、マイクロサージャリーの技術を用いたリンパ管静脈吻合術(Lymphaticovenous anastomosis:LVA)が行われるようになってきています。この治療は、うっ滞を呈した末梢リンパ管を静脈に吻合し、リンパ系と血管系との交通を作成します。うっ滞したリンパ液が静脈に流入することで、四肢のリンパ浮腫を改善させることが目的とします。

4.治療の効果

LVAによって劇的に改善する症例もありますが、保存的治療がまったく不要になることは非常に少ないといわざるを得ません。LVA施行後もストッキング等の保存的治療を併用することが一般的です。また、LVAを施行しても効果が出ない症例もあります。しかし、多くの症例で、劇的な外見上の改善はなくとも、蜂窩織炎の発生頻度の激減、重だるさといった自覚症状の著明な改善が認められています。

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腋臭症

1.疾患の解説

腋臭とはわきの下からのにおいで、これが独特の悪臭を放つ場合を腋臭症と言い、「わきが」とも呼ばれています。皮膚にはエクリン腺とアポクリン腺という2種類の汗腺(汗を出す器官)がありますが、腋臭の原因は、このアポクリン腺にあります。アポクリン腺から出る汗に含まれる脂質・タンパク質が、皮膚表面の細菌によって分解されることで、特有のにおいを発生するとされています。

アポクリン腺が発達していると、その分においが発生しやすくなりますが、腋毛(わきげ)の量、精神的素因(ストレスや緊張など)もにおいの発生に関係しているとされています。

2.治療法および期待される効果

腋臭症の治療はまず生活習慣を見直すところから始まります。日常生活は不規則になっていないか、わきの清潔を保っているかをチェックし、さらに腋毛の処理や市販の制汗剤を試みていただきます。それでも効果が不十分な場合に初めて手術療法などを検討することになります。

手術療法のよい適応になるのは、においが強い場合です。においの程度が軽い方には手術をお勧め出来ません。手術は、わきの下の皮膚を切開して皮膚をめくり、皮膚の裏側に存在するアポクリン腺を取り除く方法が最もよく行われています。また、わきの下の皮膚ごと切り取って縫い縮める切除法や、それらを組み合わせた方法などもあり、皮膚を切開する位置や大きさも様々です。

手術以外の治療法としては、レーザーまたは針による脱毛法、イオン導入法(イオントフォレーシス)などがあり、ある程度の効果が得られています。

方法による違いはありますが、9割以上の方はにおいが改善されます。逆に言えば手術のみで完全ににおいを取り除くのは困難で、これはアポクリン腺を完全に除去することが難しいためです。

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