疾患紹介~こんな病気を治します!


顔・まぶたの疾患、性同一性障害

進行性顔面片側萎縮症(ロンバーグ病)

1.疾患の解説

進行性顔面片側萎縮症(別名:ロンバーグ病)は、顔の片側(頬など三叉神経領域)が徐々に凹んでいく病気で、おもに思春期前後に発症します。皮膚や皮下脂肪、ときに筋肉・骨までもが縮んでしまうことによって凹んでいきますが、その原因は不明です。まれに両側に発症する場合もあります。また、通常、顔の感覚や運動が侵されることはありません。

進行性顔面片側萎縮症(別名:ロンバーグ病)

2.治療法および期待される効果

感覚や運動が侵されないことから、治療の目的は見た目の改善となります。具体的には、凹んでいる部分の皮下に遊離組織移植や脂肪注入などを行って、凹みを修正します。遊離組織は足の付根や肩甲部、太もも、お腹などの皮膚・皮下脂肪を、脂肪注入はお腹の皮下脂肪を採取して用いるのが一般的です。遊離組織を採取する部位は、傷あとが目立ちにくく、大きな運動障害を残しにくいところから選択します。皮下脂肪の採取では傷あとはほとんど残りません。

進行性顔面片側萎縮症(別名:ロンバーグ病)の治療法と効果

若年で発症した場合、骨の成長が妨げられることが多く、これによって眼が落ちくぼんだり、鼻や口の形がゆがんだり、噛み合わせがおかしくなったりします。この場合、骨を移植したり、骨を切って移動させたりする手術が必要となることがあります。

治療の開始時期についてですが、骨の移植や骨を切る手術が必要な場合、まずこれを優先して行います。遊離組織移植や脂肪注入などによる凹みの修正は、成長や症状の進行が止まってから開始するのが望ましいという意見がある一方で、患者さんやご家族の精神的負担を考えて、必ずしも成人になるまで待つ必要はないという意見もあります。治療方法の選択や開始時期については、担当の医師と十分に話し合ってください。

Pagetop

後天性眼瞼下垂症

1.疾患の解説

眼瞼下垂症とは上まぶたが十分に挙がらない状態のことです。このうち、加齢や外力(白内障手術後、コンタクトレンズ長期装用、アトピーで頻繁にまぶたをこするなど)によって、上まぶたを挙げるのに重要な役割を果たす眼瞼挙筋腱膜(挙筋腱膜)が薄くなったりすることで起こるものを腱膜性眼瞼下垂症と呼び、特に加齢によって起こるものは老人性眼瞼下垂症とも呼びます。後天性眼瞼下垂症の多くがこれにあたります。

後天性眼瞼下垂症
後天性眼瞼下垂症

両眼に起こることが多く、物が見えにくくなるほか、上まぶたを上げる手助けをするべく眉毛を上げてしまうことによって、おでこにしわが生じたり、頭痛・肩こり・自律神経失調症状(不眠、うつ、便秘など)が起こったりすることもあります。また、二重が乱れたり、二重の幅が広がったりなどの変化が見られることもあります。

2.治療法および期待される効果
挙筋腱膜前転術:

挙筋腱膜前転術
挙筋腱膜前転術

眼瞼挙筋自体には問題がなく、挙筋腱膜のみが異常をきたしていると予想される場合に行います。上まぶたの皮膚を切開してから、薄くなったり、瞼板からはずれてしまったりしている挙筋腱膜を瞼板に糸で固定します。
筋膜移植術:
眼瞼挙筋自体にも異常をきたしている場合、挙筋腱膜を瞼板に留め直すだけでは上まぶたが挙がりません。このため、眉毛を上げる筋肉(おでこの筋肉)と瞼板とを太ももの筋膜などでつなげることで、上まぶたを挙げようとする際に眉毛を挙げる力を利用しやすくします。

Pagetop

性同一性障害

1.疾患の解説

性同一性障害とはいわゆる性転換症のことで、「からだの性別」と、本人が自覚する「心の性別」一致しないために苦しむ状態です。その原因はいまだ完全には解明されていませんが、生物学的な問題、すなわち胎児期に身体または脳のいずれかの性分化に異常が生じた結果であり、先天的なものと考えられています。

2.治療法

「からだを心の性別に合わせる」性別適合手術は治療の最終段階で、いきなり手術をするわけではありません。治療は日本精神神経学会が作成したガイドラインに沿って、段階的に進められます。治療の条件は18歳以上であることです。20歳未満は親権者の同意が必要になります。

(1)精神科診療
  • 生活歴や本人の性に対する認識、からだへの違和感などの問診
  • 2人の精神科医と婦人科医または泌尿器科医が診察し、見解が一致すれば診断が確定
  • どちらの性別で暮らすほうがよいのか検討
(2)身体的治療
  • ホルモン療法
  • 手術
  • 1年間以上、本人が希望する性別で生活が可能であり、「からだを変えたい」という気持ちが一貫していれば性別適合手術へ進みます。
(3)性別適合手術:男性から女性へ
  • 膣形成術・・・皮弁法:陰茎、精巣切除、周囲の余剰皮膚を利用します。
    S状結腸法:膣を結腸で再建します。
  • 豊胸術・・・シリコンバッグを挿入します。
  • その他・・・脱毛、顔の形成術(前額、鼻、下顎の骨切り手術など)、喉仏の切除、声を高くするための声帯の手術などがあります。女性ホルモン療法により、体毛は薄くなり、乳房も張ってくるため、体つきも女性らしくなりますが、骨格は変わりません。精神的にも不安定になる場合があります。
(4)性別適合手術:女性から男性へ
  • 乳房切除術・・・乳房の大きさや下垂の程度によって術式がかわります。乳頭縮小も行います。
  • 子宮卵巣摘出・膣閉鎖術・・・乳房切除と同時に婦人科チームにより行われることがあります。
  • 尿道延長術・・・陰茎形成を前提として尿道を長くします。
  • 陰茎形成術・・・施設により異なりますが、腕やふとももなどから皮弁を採取し、筒状にして陰茎を形成します。尿道も作られるので、立ったまま放尿が可能となり、知覚もあります。再建方法によっては性交渉の際に性的満足が得られます。
  • その他・・・男性ホルモン療法により月経は停止し、ひげ・体毛が生え、声は低くなり、筋肉質になりますので、低い身長を除いては外見上全く男性と見分けがつかないほどになります。
3.治療により期待される効果と問題点

性転換治療と言うととかく手術のみにその興味が向けられます。しかしこれらの人々のQOLの向上のために最も大切なのは戸籍上の性別変更です。最近は料金的な面で諸外国での手術が多く症例数が多い分手術のレベルは高いですが、言葉が通じないことによるトラブルが生じやすく、術後トラブルが起こった場合にもすぐに対応してもらえないといった問題がありますが、そういった情報は表には出てきません。

安心して手術を受けるには国内の専門施設を受診することが一番大事です。

Pagetop