疾患紹介~こんな病気を治します!


修正手術

鼻の形態の修正手術

写真15
写真15

鼻孔や鼻翼の変形に対しては外鼻形成手術が行なわれます。
赤ちゃんの時に行う口唇裂初回手術の際に、鼻の形をなおす手術も行う施設がかなりあります。(写真15

写真16
写真16

一方、鼻の成長発育に対する抑制を心配して赤ちゃんの鼻の手術は行わない施設もあります。(写真16
生後3~6ヶ月頃に行う初回手術の時には、まだ鼻の軟骨が小さく、手術によるダメージを受けやすいという考えかたによるものです。

形成外科学会では、小さな赤ちゃんの鼻への手術を行うべきか行わない方がいいのか、結論は出ていません。
しかし、その後の成長発育を障害しないように十分注意したうえで適切な時期に鼻の手術を行うべきであることは確かです。

赤ちゃんの時の初回手術に鼻の手術をしない施設では、患者さんは鼻のかたちを修正する手術を2次手術として受ける必要があります。
2次的口唇・外鼻形成手術は、就学前の5~6歳に行うか、それ以降は、変形の程度と年齢に応じて、患者さんのご家族やご本人と相談しながら適宜手術時期を決定します。(写真17写真18

また、赤ちゃんの時に一次手術を受けた患者さんの場合でも、多くの方は学童期かそれ以降に鼻に関する二次手術を受ける必要が出てくることが多いようです。

主治医の先生の方針をよく説明してもらい、患者さんとご家族がそれに納得していただくことが大切です。

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術前顎矯正のこと

プレートなどの装置を使って、赤ちゃんの時に行う初回手術の前に広い裂幅を狭くする事を術前顎矯正と呼びます。最近これを取り入れる施設が増えてきました。

完全裂や完全裂に近い深い裂を有する口唇の場合には、裂の部分で左右の口唇、口蓋が遠く離れてしまっている患者さんが殆どです。
この広い裂は唇や口蓋の癒合しなかった部分が、その後の子宮内での発育の過程でどんどん離れて広くなってしまったものです。ほとんどの場合、裂の幅というのは本来の欠損よりもずっと広がっています。この遠く離れている左右の骨格を中央に引き寄せる、または骨格の成長力を利用し裂が狭くなるように成長させるなどの考え方が術前顎矯正です。(写真19写真20

術前顎矯正の考え方は40年以上前からあり、フロリダ大学など一部では昔から行われていました。最近注目されるようになったのは装置の改良による進歩や、術前顎矯正の効果を有効に行かせるような手術方法の進歩があったためです。

この方法が優れている点はいろいろありますし、患者さんご家族がご覧になってもはっきりと分かるような形態の改善があります。ただし、長期的に見たデータで世界的にだれもが認める優位性というものはまだ証明されていません。 学会では赤ちゃんの患者さんから得られる経験を積み重ねて検討しているところです。

世界の他の国々と比較すると、日本は少子化による少ない赤ちゃんに対し、多数の優れた施設や形成外科専門医がそれぞれに細やかに手をかけながら丁寧に診ている国ですので、このようなある意味手間のかかる治療法には向いているように思います。

術前顎矯正装置にはいろいろなタイプがありますが、基本的役割は裂幅を狭くし、口の中の形態を整えることにあります。

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